フェードは「安全弾道」になり得るか?その理由を整理する
スライスに悩みながらもドライバーをうまく打ちたい、そう思っているアマチュアゴルファーは多いはずです。フェアウェイを外れるたびに「またスライスした」と落ち込む経験、一度はあるのではないでしょうか。
実はコースマネジメントの観点から見ると、コントロールされたフェードは多くのツアープロも採用する”計算できる弾道”です。スライスとフェードは似ているようで本質的に異なるもの。フェードを意図的に打てるようになると、曲がり幅が予測できるため、コースマネジメントに組み込みやすくなる傾向があります。
この記事では、ゴルフハック編集部がフェードを「安全弾道」として習得するための3ステップを、スイングの仕組みから練習法まで具体的に解説します。スコア110〜95付近で「なぜ曲がるのか分からない」という方にとって、理屈から納得できる内容を心がけました。
スライスとフェードの決定的な違い|同じ右曲がりでも性質が異なる
「意図のある曲がり」と「制御できない曲がり」の差
スライスとフェードはどちらも右方向に曲がる弾道(右打ちの場合)ですが、その性質は大きく異なります。スライスの多くは、インパクト時にフェースが開いたままスイング軌道に対して大きく右を向いていることで発生します。一方フェードは、スイング軌道がわずかにアウトサイド・イン方向で、かつフェースが軌道よりわずかに開いているという「小幅な組み合わせ」で生まれます。
要するにフェードは「小さなスライス」ではなく、フェースコントロールが取れた状態での右曲がりと考えると理解しやすいです。スライスは結果として右に曲がるのに対して、フェードは「意図して右に曲げている」点が最大の違いです。
弾道の数値比較で見るフェードとスライスの差
| 弾道タイプ | フェース向き(軌道比) | サイドスピン量(目安) | 落下後のランの傾向 | コントロール性 |
|---|---|---|---|---|
| スライス | 大きく右を向く | 2,500〜4,000rpm以上 | ランが出にくく右へ流れる | 低い |
| コントロールフェード | わずかに右(3〜8度前後) | 500〜1,500rpm前後 | 落下後に少し右へ転がる程度 | 高い |
| ストレート | 軌道に対して0度 | ほぼ0 | まっすぐ転がる | 非常に高いが再現性が難しい |
| ドロー | わずかに左(3〜8度前後) | 500〜1,500rpm前後(逆方向) | 落下後に左へ転がりランが出やすい | 高い(飛距離は出やすい) |
補足・参考
サイドスピン量はクラブヘッドスピード・ロフト角・打点位置によって大きく変わります。上表の数値はあくまで傾向を把握するための参考値であり、個人差があります。トラックマンやフライトスコープ等のローンチモニターで自分の弾道を計測すると、より正確な現状把握ができます。
なぜフェードが「安全弾道」と呼ばれるのか
フェードが安全弾道として扱われる理由はいくつかあります。
・曲がり幅が小さく予測しやすい:スライスと違い、飛び出し方向と着地点をある程度計算できます。
・落下後のランが少ない:バックスピン量が増える傾向があるため、グリーン手前のハザードや林への突入リスクをある程度抑えやすくなります。
・右ドッグレッグに対応しやすい:コース形状に合わせた弾道を選択できると、攻め幅が広がります。
・ミスの方向が一定になりやすい:常に右に曲がると分かっていれば、ターゲットを左に設定するだけでアジャストできます。
もちろん、すべてのシチュエーションでフェードが最善というわけではありません。ただし、「スライスに困っているがドローに切り替えるほど体の動きを変えたくない」という方にとって、フェードを意図的に使う技術は非常に現実的な選択肢といえるでしょう。
フェード習得3ステップの全体像|何をどの順番で身につけるか
3ステップの概要を把握してから取り組む
フェードを習得するにあたって、いきなりスイング改造に取りかかるのは効率的ではありません。まず「何をどの順序で変えるのか」を理解したうえで練習に臨む方が、多くの方にとって取り組みやすい傾向があります。
| ステップ | テーマ | 主な調整箇所 | 習得の目安時間(個人差あり) |
|---|---|---|---|
| ステップ1 | グリップ・アドレスを整える | グリップの握り方・スタンス方向・ボール位置 | 練習場2〜3回程度 |
| ステップ2 | スイング軌道とフェースの関係を理解する | テークバックの軌道・インパクト時のフェース角 | 練習場4〜6回程度 |
| ステップ3 | コースマネジメントに組み込む | ターゲットラインの設定・番手選択・状況判断 | ラウンド3〜5回程度 |
各ステップは独立しているわけではなく、前のステップが土台になって次が活きてきます。ステップ1を飛ばしてスイング改造から始めると、フォームが不安定なまま定着してしまう可能性があるため、順を追って取り組むことをおすすめします。
編集部の一言
「グリップなんて今さら変えたくない」という声もよく聞きます。ただ、グリップの強さと向きはフェースの開閉に直結するため、ここを整えずにスイング改造だけ試みても効果が出にくいことが多いようです。まずステップ1から丁寧に確認してみてください。
ステップ1|グリップ・アドレス・ボール位置を整える3つのポイント
グリップはニュートラル〜やや弱め(ウィーク気味)に設定する
フェードを安定して打つには、グリップがフェースの向きに与える影響を理解することが先決です。グリップには大きく分けてストロング・ニュートラル・ウィークの3種類があります。
・ストロンググリップ:左手のナックルが3個以上見える。フェースが閉じやすくフックしやすい傾向。
・ニュートラルグリップ:左手のナックルが2個程度見える。フェースのコントロールがしやすい。
・ウィークグリップ:左手のナックルが1個程度しか見えない。フェースが開きやすくなるが、やりすぎるとスライスに戻りやすい。
フェードを打つにあたってはニュートラルからわずかにウィーク方向に設定するのが一般的です。ただし、ウィーク気味にしすぎるとスライスに戻るリスクがあるため、まずはニュートラルで固めてから微調整するアプローチが取り組みやすいでしょう。
また、グリップの締め付けは「強すぎず弱すぎず」が基本です。手首の動きを妨げるほど強く握ると、フェースが開きっぱなしになりやすくなります。目安として、スコア付けのペンを持つ程度の力感が参考になります(個人差あり)。
スタンスはターゲットに対して左を向き、フェースはターゲットに合わせる
フェードのアドレスで重要なのは、スタンスの向きとフェースの向きを「意図的にずらす」ことです。具体的には以下のように設定します。
・フェースの向き:最終的にボールを落としたいターゲット方向に合わせる。
・スタンス(体の向き):ターゲットよりも5〜15ヤード左を向く(ボール・フライトの出発方向)。
・スイング軌道:スタンスに沿ってアウトサイド・インになるように振る。
この「スタンス線よりフェースが右を向いている」状態がフェードの発生条件です。ポール・ランガー選手やニック・ファルド選手の全盛期のアドレスがこの典型として語られることがあります。
注意
スタンスを左に向けすぎると、スイング軌道がアウトサイド・インになりすぎてロフトが増し、高く上がりすぎて飛距離が極端に落ちる場合があります。最初は5〜8度程度の微調整から試してみるのが無難です。
ボール位置はスタンス中央よりわずかに左(ドライバーは左かかと付近)
ボール位置もフェードの安定に関係します。ボール位置が右すぎると、インパクト前にクラブがすでに内側に入りドローになりやすくなります。反対にボール位置が左すぎると、フェースが開いたまま当たりスライスになりやすくなります。
フェードを打つ場合の目安として、ドライバーは左かかとの内側延長線上か、それよりわずかに右あたりが取り組みやすい位置とされています。アイアンでフェードを打つ際はボール位置を標準(スタンス中央よりやや左)に保つのが一般的です。
ステップ2|スイング軌道とフェースの関係を整える3つの調整
テークバックはターゲットラインより外側(アウト方向)に引く意識
フェードのスイング軌道を作るには、テークバック時のクラブの動かし方が重要です。ドロー系の選手はテークバックでクラブをインサイドに引く傾向がありますが、フェードの場合はテークバックをやや外側(アウト方向)に引く意識を持つとスイング全体でアウトサイド・イン軌道になりやすくなります。
具体的なドリルとして、アドレス時に地面にクラブを2本置いてレール(軌道の目安線)を作り、テークバックでレール沿いに引く練習をすると視覚的に確認しやすいです。
ただし、極端にアウト方向に引きすぎるとスイングが崩れ、プル(左への引っ掛け)が出やすくなるため、あくまでも「わずかにアウト寄り」の意識が取り組みやすいでしょう。
ダウンスイングは「左わきを締める」意識でインパクトゾーンを安定させる
フェード打ちでよく起こるミスのひとつが、ダウンスイングで右肩が前に出すぎて「プッシュアウト(右へのまっすぐ)」または「チーピン(極端な引っ掛け)」になってしまうことです。これを避けるために有効とされているのが、ダウンスイングで「左わきを締める」意識です。
左わきをわずかに締めながら下ろすことで、腕の通り道が安定し、フェースが過度に返らないインパクトに近づきやすい傾向があります。左わきが開くとクラブが返りやすくなりフックしやすくなるため、フェードを打つ際は意識してみる価値があります。
フォロースルーは「左に抜く」のではなく「体の回転で送る」
アマチュアがフェードを打とうとするとき、フォロースルーで腕を左に抜こうとしてしまうケースが多く見られます。これは体の回転が止まった状態で腕だけでフォロースルーを取ろうとする動きで、方向性が安定しにくくなる傾向があります。
フェードを打つ際も、インパクト後は体の回転(腰・胸の開き)を使って自然にフォロースルーを取る意識が大切です。ツアープロのフェードが安定している理由のひとつは、スイング全体を通して体の回転が止まっていないことにあるといわれています。体が止まった状態で腕を左に振り抜こうとするとシャンクやトップのリスクも高まるため注意が必要です。
編集部の一言
練習場でフェードを試すとき、最初は7番アイアンから始めることをおすすめします。ドライバーはシャフトが長く軌道のブレが大きくなりやすいため、短い番手で弾道の変化を確認してからドライバーに移行すると取り組みやすいです。
ステップ3|コースマネジメントへの組み込み方|フェードを「狙って使う」技術
ターゲットラインの設定方法:「フェードの出球方向」を起点に考える
フェードをコースで使うには、アドレス前の「どこに打ち出すか」の計算が不可欠です。フェードは右方向に曲がる弾道のため、ターゲット(旗やフェアウェイセンター)よりも左に打ち出し、右に曲がってターゲットに収まるようなラインを描きます。
・打ち出し方向:フェアウェイセンターよりも5〜15ヤード左方向に設定。
・曲がり幅の把握:練習でだいたいの曲がり幅(5ヤードか10ヤードか)をつかんでおく。
・ハザードの確認:右サイドにOBや池がある場合でも、左に打ち出しているためリスクを分散しやすくなる。
「フェードで打ったら右に曲がるので右サイドが危険」と感じるかもしれませんが、むしろフェードを打つときは左サイドにスペースを確保したホールで使いやすく、左ドッグレッグや左にOBがあるホールでは有効な選択肢になり得ます。
番手選択:フェードは飛距離が1〜2番手落ちになりやすい
コントロールフェードはスライスほどではないにせよ、ストレートやドローと比較して飛距離が落ちる傾向があります。一般的にフェードはバックスピン量が増える分、高く上がって前に飛ばない性質があります。
個人差はありますが、フェードを意識したときは1番手上(例:7番アイアンの距離を6番アイアンで打つ)を選択するのがひとつの目安とされています。また、向かい風のシチュエーションではさらに飛距離が落ちる傾向があるため、この点もコースで意識しておくとよいでしょう。
右ドッグレッグへの対応:フェードが真価を発揮するシチュエーション
フェードが最も活きやすいシチュエーションのひとつが、右に曲がるドッグレッグホールです。右ドッグレッグの場合、ストレートやドロー系の弾道を持つ選手はコーナーをどう処理するか難しい判断を迫られますが、フェードを持っていれば弾道の曲がりをコースの形状に合わせて使いやすくなります。
逆に左ドッグレッグや左にハザードがある場合はフェードよりドローが有利になります。コースで引き出しを増やすという意味でも、フェードを一つの選択肢として持っておくことはスコアメイクの幅を広げる可能性があります。
スコア帯別フェード活用法|110台・100台・90台で使い方を変える
110台:まずはスライスとフェードを「分類する」ところから
スコア110台の方の多くは、無意識のスライスに悩んでいるケースが多い傾向があります。この段階でフェードを習得しようとすると「今自分が打っているのはフェードなのかスライスなのか」が分からなくなりやすいため、まずは弾道の分類から始めることをおすすめします。
・目標:フェードとスライスを体感で区別できるようにする。
・練習内容:7番アイアンで「曲がり幅を変えてみる」練習。わずかに曲がる球と大きく曲がる球の違いを体感する。
・コースでの注意点:この段階では無理にフェードを狙わず、ミスの方向を「右」に固定することを優先する。
100台:フェードを「意図的に」打てるようにステップ1・2を固める
スコア100台の方はある程度スイングが安定してきている段階です。ステップ1(グリップ・アドレス)とステップ2(スイング軌道)を順番に取り組み、練習場で「フェードを打とうと思ったら打てる」状態を目指します。
・目標:フェードを意図的に打てる再現性を高める。
・練習内容:ステップ1・2を練習場で繰り返し確認。クラブごとの曲がり幅の傾向を把握する。
・コースでの注意点:スコアを崩すリスクがあるホールではフェードを無理に使わず、得意な番手でフェードを試す。
90台:コースマネジメントの「選択肢」としてフェードを使いこなす
スコア90台の方はステップ3(コースマネジメントへの組み込み)まで取り組む準備ができているといえます。この段階では、ホールによってドローとフェードを意識的に打ち分けることができると、スコアメイクの精度が上がりやすくなります。
・目標:コース形状に合わせてフェードを選択できるようにする。
・練習内容:コースマネジメントを意識したラウンド練習。ショットの前に弾道の種類を決めてから打つ習慣をつける。
・コースでの注意点:フェードを選択するかどうかの基準(風向き・ハザードの位置・ドッグレッグの方向)を事前に自分なりに決めておくと判断が速くなる。
| スコア帯 | フェードの活用レベル | 主な練習内容 | コースでの注意点 |
|---|---|---|---|
| 110台 | スライスとフェードの違いを体感する | 7番アイアンで曲がり幅の変化を確認 | ミスの方向を「右」に固定することを優先 |
| 100台 | 意図的にフェードを打てる再現性を高める | ステップ1・2を繰り返し確認。番手別の曲がり幅を把握 | スコアを崩すリスクの低いホールで試す |
| 90台 | コースマネジメントの選択肢として組み込む | 弾道の種類を決めてから打つラウンド練習 | フェードを選択する基準を事前に整理しておく |
フェード習得時によくある4つのミスとその対処法
ミス1:スライスが直らずに悩むケース
フェードを意識したつもりがスライスになってしまう最も多い原因は、フェースが開きすぎていることです。グリップがウィーク寄りすぎるか、テークバックでフェースが開いてしまっているケースが多い傾向があります。
対処としては、グリップをニュートラルに戻し、テークバック時にフェースの向き(シャフトが地面と平行になった時点でフェースの面が地面方向を向きすぎていないか)を確認することが有効とされています。
ミス2:引っ掛けが出るケース
フェードを打とうとしてアウトサイド・インを意識しすぎると、逆に左への引っ掛け(プル)が出やすくなることがあります。体が止まって腕だけで振っているケースや、ダウンスイングで右肩が前に出すぎるケースが原因になりやすいです。
対処としては、体の回転を止めないことと、「フェースをターゲットに向けたまま体を回す」意識を持つことが取り組みやすいとされています。
ミス3:飛距離が著しく落ちるケース
フェードを意識しすぎてスタンスを極端に左に向けると、アウトサイド・インが強くなりすぎてロフトが増し、飛距離が大きく落ちることがあります。スタンスの左向き角度を小さくし、まずは弾道の右への曲がりを小さくすることを優先すると取り組みやすいでしょう。
ミス4:コースで再現できないケース
練習場ではうまくいくのにコースで再現できない場合、多くの原因はアドレス時の確認不足にあることが多い傾向があります。コースではスタンスの向き・ボール位置・グリップを改めて確認する時間を取ることが大切です。また、プレー中の緊張でグリップを強く握りすぎてしまうケースもよく見られます。グリップの強さは意識的にコントロールする必要があります。
注意
フェード習得中は一時的にスコアが不安定になることがあります。スイングの変化が定着するまでには個人差があるため、コンペや大切なラウンドの直前に大きな変更を加えるのは慎重に判断してください。
フェードに向いているクラブセッティングの考え方|シャフト・ロフト・ヘッド形状
シャフトの硬さ:やや硬め(SまたはXフレックス)がフェードと相性がよい傾向
シャフトが柔らかいと、ダウンスイングでシャフトがしなりすぎてインパクト時にフェースが返りやすくなる傾向があります。フェードを打ちやすくするには、シャフトがある程度硬くフェースの戻りを抑えられる設定が合いやすいとされています。
ただし、ヘッドスピードが40m/s前後以下の方がSシャフト以上を使うとシャフトのしなりが使えずエネルギーロスになる可能性もあります。自分のヘッドスピードと相談しながら選ぶことが大切です。
ヘッド形状:重心距離が短め・フェースが返りにくいモデル
ドライバーのヘッド形状において、重心距離(シャフト軸延長線からヘッド重心までの距離)が短いモデルはフェースが返りにくく、フェードを打ちやすい傾向があります。一方、重心距離が長いモデルはフェースが返りやすくドロー系の弾道になりやすいとされています。
フェードを持ち球にしたい場合は、メーカーのカタログや試打でこの点を確認してみると参考になるでしょう。
ロフト角:10.5度以上を使うとバックスピンが増えフェードが安定しやすいケースも
ドライバーのロフト角が少ないほど打ち出し角とバックスピン量を自分でコントロールする必要があります。フェードはもともとバックスピン量が増えやすい弾道のため、ロフトが多め(10.5度以上)のドライバーを使うとボールが上がりやすく、コントロールしやすくなる傾向があります。ただし飛距離との兼ね合いがあるため、試打で確認することをおすすめします。
補足・参考
近年のドライバーにはドロー・フェードを切り替えられる「弾道調整機能(スリーブ調整)」が搭載されているモデルが多く見られます。フェード設定にすると重心がわずかにフェースを開方向に維持しやすくなる場合があります。ただし調整幅はモデルによって異なるため、購入前に確認することをおすすめします。
フェードを練習場で固めるための具体的な練習メニュー
7番アイアンから始める「フェード確認ドリル」
練習場でフェードを身につける際、最初は7番アイアンから始めることをおすすめします。ドライバーは結果が大きく出すぎて原因を特定しにくい場合があり、7番アイアンは比較的扱いやすくフェードの傾向を確認しやすいためです。
・ステップ1確認:グリップをニュートラルに設定。スタンスをターゲットより5〜8度左に向ける。ボール位置を確認する。
・打球確認:打ち出し方向と落下点を確認。打ち出しがスタンス方向(左)に向かい、右に曲がって落ちればフェードの動きが出ている。
・繰り返し:10球単位で確認し、曲がり幅が安定してきたらドライバーに移行。
クラブを地面に置いてスタンスと軌道を視覚確認する「レールドリル」
アドレスとスイング軌道を視覚的に確認できるドリルとして、地面にクラブを2本置く「レールドリル」がよく使われます。
・設置方法:1本をターゲットラインに沿って(フェースが向く方向)置く。もう1本をスタンス方向(左を向いた方向)に置く。
・確認方法:2本のクラブが「交差している(ずれている)」状態になっていれば正しいアドレスが取れている。
・スイング確認:テークバックとフォロースルーがスタンス方向のレール沿いに動いているか確認する。
「フェード→ストレート→フェード」の交互打ち練習
フェードとストレートを交互に打つ練習は、弾道のコントロール感覚を養うのに役立ちやすいとされています。フェードを打った後にストレートを打とうとすることで、グリップ・スタンス・スイング軌道の「どこを変えると弾道が変わるか」を体感しやすくなります。
最初はうまくいかなくても、繰り返すことで自分なりのフェードとストレートの「違い」が分かってくる傾向があります。この感覚が身につくと、コース上での弾道選択が少しずつ精度を増してくることが期待できます。
よくある質問
- フェードとスライスって何が違うんですか?
-
どちらも右方向に曲がる弾道(右打ちの場合)ですが、最大の違いは「意図しているかどうか」と「サイドスピンの量」です。スライスはフェースが軌道に対して大きく開いた状態で当たることで大きなサイドスピンが発生します。フェードは軌道とフェースのズレが小さく、曲がり幅をある程度コントロールできる状態です。フェードはツアープロも意図的に使う弾道で、落下後のランも比較的少ない傾向があります。
- フェードを打とうとすると引っ掛けが出てしまいます。なぜですか?
-
アウトサイド・イン軌道を意識しすぎると引っ掛けが出やすくなります。主な原因として、体の回転が止まって腕だけで振っている・ダウンスイングで右肩が前に出すぎている・スタンスを極端に左に向けすぎているなどが考えられます。まず体の回転を止めないことを優先し、スタンスの左向き角度を小さく(5〜8度程度)に抑えて試してみると取り組みやすいでしょう。
- フェードって飛距離が落ちますか?
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一般的にフェードはドローと比較してバックスピン量が増える傾向があり、飛距離が1〜2番手分落ちるケースが多い傾向があります。ただし個人差は大きく、スイング軌道の強さやインパクト時のフェース角、クラブのスペックによっても変わります。コースでは番手を1つ上げて対応するのがひとつの目安とされています。
- ドロータイプの人でもフェードを習得できますか?
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習得できる可能性はありますが、ドロータイプの方はグリップがストロング寄りだったりテークバックがインサイド寄りだったりすることが多いため、フェードに切り替える際は複数箇所の調整が必要になります。個人差があるため、一度に全て変えようとするよりもグリップ→アドレス→スイング軌道の順に少しずつ調整するアプローチが取り組みやすいでしょう。
- アイアンでもフェードを打つべきですか?
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アイアンでのフェードは、グリーンへのアプローチ時に「落ちてから転がりすぎない」という利点を活かしやすい場面があります。特にグリーンが固い(乾いている)時期や奥がOBの状況では有効な選択肢になり得ます。ただしアイアンで意図的なフェードを打つには、ある程度ドライバーでのフェードが安定してからチャレンジする方が取り組みやすい傾向があります。
- フェードに向いているドライバーの選び方は?
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フェードと相性がよいとされるドライバーの特徴として、重心距離が短めでフェースが返りにくいモデル・ロフト角が10.5度前後以上でバックスピンが確保されやすいモデル・シャフトがやや硬め(自分のヘッドスピードに合ったS〜Xフレックス)などが挙げられます。また弾道調整機能付きのモデルでフェード設定にすると参考になる場合があります。試打で自分のフェードが安定するかどうかを確認してから購入するのがおすすめです。
- スコア100台でフェードを覚えるメリットはありますか?
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スコア100台の段階でフェードを習得するメリットとして、ミスの方向が一定化しやすいこと・曲がり幅を予測してコースマネジメントに活かせること・ OBや池への突入リスクを分散しやすくなることなどが挙げられます。特に「右方向のミスがある程度読める」状態になるだけでも、ティーショット時のターゲット設定が楽になる傾向があります。無理に打ち分けようとするよりも、まずはフェードを「持ち球」として安定させることを優先するとよいでしょう。
まとめ|フェードを安全弾道として使いこなすために
この記事のまとめ
・フェードとスライスは「意図があるかどうか」と「サイドスピンの大きさ」が異なる。フェードはコントロールされた右曲がりの弾道。
・フェード習得の3ステップは「①グリップ・アドレス・ボール位置の調整」→「②スイング軌道とフェースの関係を整える」→「③コースマネジメントへの組み込み」の順番で取り組む。
・スタンスはターゲットより5〜15度左を向き、フェースはターゲットに向ける。この「意図的なズレ」がフェードの基本。
・フェードは飛距離が1〜2番手落ちる傾向があるため、コースでは番手を上げて対応するのが基本。
・スコア帯によってフェードの活用レベルを変える。110台は弾道の分類から、100台は再現性を高める、90台はコースマネジメントに組み込む。
・練習場では7番アイアンのフェード確認ドリル・レールドリル・フェードとストレートの交互打ちが取り組みやすい。
フェードを安全弾道として使いこなすには、スライスとの違いを理解したうえで、グリップ・アドレス・スイング軌道を順番に整えていくことが大切です。一度に全てを変えようとすると混乱しやすいため、3つのステップを着実に踏んでいくことをおすすめします。
コース上でフェードを選択できる状態になると、「どこに打ち出して、どこに落とすか」を事前に計算できる楽しさが生まれてきます。スコアメイクの引き出しを増やすという意味でも、フェードの習得は取り組む価値があるテーマといえるでしょう。
個人差はありますが、ステップを踏んで練習を重ねていくことで、コースでフェードを意識的に選べる場面が少しずつ増えてくることが期待できます。焦らず着実に取り組んでみてください。
ゴルフハック編集部では、引き続きスイング・コースマネジメント・ギア選びに関する実践的な情報をお届けしていきます。

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